TOKYO 3H

小沢あやのブログ

買い物とわたし〜お伊勢丹より愛をこめて〜

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photo by jun560

新宿伊勢丹には、魔物が棲んでいる。

 

吸い込まれたら最後、普段は絶対に手にとらないようなものを試着していたりする。ぱっと値札に目をやって、一瞬現実に戻るのだけれど、「もういい歳だから、そろそろ”上質でいいもの”を清水買いしてもいいのでは?」なんていう考えがよぎる。伊勢丹じゃなかったら、絶対そんな誘惑、襲ってこないのに。

 

『買い物とわたし〜お伊勢丹より愛をこめて〜』は、週刊文春で連載されていた作家・山内マリコさんの買い物にまつわるコラムをまとめたもの。売れっ子のことだから、定番といってもセリーヌのラゲージだとか、フツーのOLには手に届かないような凄まじい買い物記録なのでは? なんて目次をチェックすると、「ロンシャンのナイロントート」等、絶妙なラインナップ。「高級バター&バターケース」の回でも、野田琺瑯のバターケース(3,300円)を購入するまでのせめぎ合いが軽快に綴られている。本書ではモノを買うまでに至るエピソードだけでなく、物を処分する方法にも言及されていて、とても楽しく読むことが出来た。今、背表紙より抜粋。

 

30代、安くてカワイイからは卒業したものの、さて今、何を買えばいいのかは、いまいち分からない。そんな著者が、迷いながらも選び抜いたものたち。今の自分や、これからの自分にフィットするものって何だろう。「何を買うか」の先にある、「現代の消費」や「処分の仕方」にも踏み込んだ、新世代お買い物エッセイです。

 

表紙も含め、挿絵もフルカラーで一つ一つが愛らしい。今まで着ていた服が急に似合わなくなったり、そもそも着飾るという行為自体に興味が薄らいでしまったり……そういうタイミングだったのでこの本は手元に是非置いておきたい! とKindleでなく文庫版を購入した結果、大正解。超おすすめ。

買い物とわたし お伊勢丹より愛をこめて (文春文庫)

買い物とわたし お伊勢丹より愛をこめて (文春文庫)